ジェラルド・カーティス教授の特別講義

を聴きに行きました。2012年2月29日。六本木アカデミーヒルズ
第一回「アメリカの政治・経済の現状と日米関係」

カーティス教授は知日派の第一人者、専攻は日本の政治学。

日米の政治を見るとよく似ている点がいくつかある。
1、財政が破綻しかけている
2、破綻を防ぐために増税をしようとしている
3、景気拡大の具体案がない

要するに硬直状態にあるのだが、キーワードは
「ねじれ」
日本では衆参、米国では上下院。
政府が何かをしようとしても野党が通さない。
政局にばかり目が行き政治が全く語られない。

米国では日本以上に格差が拡がっている。政府が救った金融機関のトップは
恥ずかしげもなく高給をとってこの世を謳歌している。
一方では失業率は実質15%
(政府統計では8%だが、就職を諦めてしまった人をカウントすると15%)

何が必要かと言って「教育」なのだが、いわゆるパブリック・スクール(公立校)
は荒れ切っていてまともな教育の質の確保が難しい。
金持ちはそれを嫌って私立校に多額の授業料を払っている。
つまり教育現場では解決できない問題になってしまっている。

しかし、大学の教育レベルは圧倒的に世界一だ。
問題は下級層の子供が大学に入れないことだ。米国の大学の授業料は恐ろしく高い。
(最も高いのはハーバード大学で年間4万ドル!)

この問題を解決するのは非常に難しい。富裕層からの税金をセーフネットと
して下級層に分配する必要があるのだが、共和党の反対で前に進めない。

オバマ大統領のリーダーシップを疑う声が出ている。野田総理もそう。

しかし、傑出したリーダーシップは
「安定政権」がなければ発揮されることはない。
小泉首相がよく例えられるが、当時は自民党が両院で過半数をとっていた。

私も同じ気持ちだ。前回の参議院選挙の際にNewsletterでこんなことを書いている。

http://r-research.co.jp/pdf/nl71.pdf

一方、参議院選挙は民主党の敗北に終わりました。何も書きたくないくらいに失望し
ています。民主党にではありません、「ねじれ」状態が続くことが確定的になったことです。本質はあらゆる法案や決め事が決まらなくなってしまうところにあります。衆議員を圧倒的多数で通過しても参議院で廃案になる。この繰り返しでしょう。残念ながら民主党は衆議院では2/3 の議席を持っていません。

傲慢かましてよかですか?驚くほど今日を言い当てていますね(笑)。

いずれにしても日米は当分をねじれを解消できない。ため息です。

カーティス教授の内緒話。
「あれこれ言われているが大統領になるのはオバマさん。共和党の候補者が小粒すぎる」
でした。