ユナイテッド航空の誤謬

28万円を惜しんで、140億円を失う企業の物語。

カナダ人歌手のDave Callor(多分半年前は誰も知らない)。
2008年にシカゴの空港で自分が大事にしてきたギターがぞんざいな扱いを受け
破損した賠償として3500ドルを要求したが、全く取り合ってくれなかった。

数ヶ月間、地道に交渉をしたが結局は「No!」

Daveさんは作戦を変更。
自分が受けた仕打ちをPVにし、YouTubeにアップロードした。
これが大いに受けて1000万回以上再生された。

投稿されたビデオは、ユナイテッドの地上スタッフが危なっかしい手付きで
ギターケースを投げ合ったり、木づちで叩いたりするのを見て、フォーク・
ロッカーたちがぎょっとなる様子が描かれている。


3週間後、ユナイテッド航空の株価の総額は18000万ドル(10%)下落した。
下落の要因はこのPVしか考えられないという。

曲のタイトルは「United Breaks Guitars(ユナイテッドはギターを壊す)」。


顧客の共感を失うことの恐ろしさをこの例は教えてくれる。
見る限り、このPVを作成することにそれほどの費用はかかっていない。

もちろんこの無名に近い歌手のPVをスターダムへ押し上げたのは
ツイッターでありフェース・ブックだった。

その後取材を受けたユナイテッド航空の担当者は
「非常に良くできたものなので、教育用に社内で使用したい」
と余裕のコメントを出し、さらに反感を買った。

影響の大きさに賠償金を支払う代わりにYouTubeの画像を削除するように
お願いをしたらしい。Carrolさんはこれを拒否し、そのやり取りはすぐさま
公開された。サイテー(T_T)。

太古の昔から権力は
暴力→富→知識へと変化した。しかし今や →共感 が加わった。
僕らが生きるのはこういう時代なんだ。



彼にとってはかけがいのないギターだった。
そのギターをぞんざいに扱う企業は反感のみをうけた。