企業のDNA

花王です。
世界中の企業が対前年比マイナスを競い合っているときに、
2009年3月期売り上げ、利益共に前年並みの高い水準の見通し。
(1兆2000億円、1150億円)

今期は「ヘルシア」や「エコナ」のようなヒット商品が出なかったにもかかわらず。
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花王は日用品を扱うメーカーの中で唯一、卸を介さない。
小売との直接取引が特徴である。

単に商品をおろすのではなくて、一店一店小売店を回る。
その際にデータベースを利用してもっとも売れる棚を提案する。
全国で800人の部隊。一店舗当たり30分で棚をしつらえる。

大きなヒットはなくても、今期の売上高新製品比率は10%と
着実に数字を伸ばしている。大型のヒットはないが、泡型で
使い勝手をよくした白髪染めでトップシェアを取る等、需要開発型
の新製品開発能力は他社を寄せ付けない。

これに陳列スピードの向上が加わって、新製品が発売と同時に
全国の小売店の棚に並ぶ。
さらに、重要なのはコストダウン力。09年期は80億円、
10年期は100億を見据える。
こうした地道な努力が原材料費の高騰のなか、収益を拡大
する(原材料費の高騰分だけで350億円)。
素晴らしいのは、私がこの世界に入ってから今日まで、この路線を
ずっと続けていることである。いつの間にかライバル、ライバル会社は
遥か後方を走っている。

「継続は力なり」、の代表選手である。企業のDNAと言っても良い。
こうした企業は多くはないが、ちゃんとやるべきことをやれば、
少々の不況を「吹っ飛ばす」、経営は可能なのだ。
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スパイラルは下向きばかりではない。
26日付の日経新聞を読んでいたら
アメリカの金融機関のうち、公的支援も使わずに伸びている銀行があると言う。
「ウエルズ・ファーゴ」、サブプライムに手を出さず、リスク管理がおろそかになりがちな
証券化業務にも走らなかった。同行の持ち味は経営の愚直さ。「顧客中心」経営を長い
期間続けている。
一連の金融危機では、同業「ワコビア」を買収し、全米で第二位に浮上した。
ぶれない強さ、が逆境にあって生きる。
花王と同じだと感じた。