マツオカセイゴウ

言わずとしれた、日本有数の哲学者である(本人は編集者と言っているが)。
よくご存じない方はYouTubeに こんなもの があります。
「多読術」と言う本で久しぶりにお会いした。
(多読術 松岡正剛 ちくまプリマー新書 800円(税別)0matsuoka.jpg
語り口はやわらかく易しいのに、恐ろしく深く、難解である。
そんな「セイゴウ」さんが「読書」について一般向けの本を出してくれた。
極力難しい言葉は避けられているので、私にも何とかなった。
読書は
「なんでもいい」「小説、マンガ、哲学書、数学の書・・・・・」なんでもいいと言う。
(さすがにケータイ小説は記述がなかったですね)^^;
で、読む際には
「目次をじっくり読む」で、内容を想像する。
当たったり、外れたりするが、そこを楽しむ。
「本と混って見る」読者は書いてあることと自分が交わることである。
編集と言ってもいい(セイゴウ節)。
「本にあれこれ書き込む」本はノートである。
書き込みは本に集中することにつながり、また再読をするときにも役立つ。
(詳細な方法論は本を読んでください)
「書くのも、読むのもコミュニケーション」である。
読書とはメッセージが通信されているものではなく、意味を交換するための
エディティング・モデルが動いているから。
このへんから難解になってくる^^;。
「自分の好みを大切にする」
ある作者でも良いし、分野でも良い。つながっていそうな本をとにかく読む。
キーブックを見つける、ちなみにセイゴウさんのキーブックはフーコーだそうです。
「読書は、リスク、リスペクト、リコメンデーションの3R」である。
つまらない本もたくさんある、でもつまらない原因が分かればそれで良い。
常に筆者に対するリスペクトを忘れてはならない。そして誰か他人に
薦められる本から始めると良い。
最後に
「読書と生活体験と連動させ、意味の市場の中に位置づけ、最後に知的な重曹作業とする」
ことである。
???^^;。
もう一つ
「必ず再読して見る」理解も深まるし、違う自分を発見することが出来る。
セイゴウ本としては比較的とっつきやすい、新書です。
電車の中で読むのに最適です。多読・乱読多いに結構。
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結構読んでいる方だと思うんですが、端から忘れるのはなぜ(T_T)?

あぁ監督(後半)

週末で思いつきました?いきなり答えです。
なんと、 川上哲治 さんだそうです。   0akawakami.jpg
言うまでもなく、巨人の九連覇というおおよそ考えられない偉業を達成した
指揮官です。
現役時代も 首位打者5回、本塁打王2回、打点王3回、MVP3回、ベストナイン10回
と言うとんでもない選手でした。
「ボールが止まって見えた」 というセリフでも有名です。
で、監督として必要な6つのファクター
①恐怖で動かす ②強制して動かす ③理解して動かす 
④情感で動かす ⑤報酬で動かす  ⑥自主的に動かす
 すべてを満たしていたと言います。
恐怖や強制力についてはもともと定評がある。
理解して動かすことに関してはあの9連覇のチームを見れば一目瞭然。
自主性については「選手達が自らが深く考え、取り組まなければ九連覇なんて出来ない」

もうひとつ、野村さんが川上さんを素晴らしいところは「人間教育」だと言います。
「プロとして働ける時間は短い。ほとんどの選手はその後の人生の方が長い。
他の社会に入っても、さすがはジャイアンツの選手だと言われるように、バカ
にされない人間にしておきたかった」
「野球人である前にひとりの人間であること。そして紳士たれ!」
を厳しく説いた。
試合前のミーティングではほとんど野球の話はでなかった。
人間として生きるということはどういうことなのかを盛んに説いた。
考えて見れば幸せな選手生活を送れる人は極わずか。それにしても
35歳前後に「引退」がやってくる。60歳を定年としても、その後の人生は
25年間続く。なるほど、納得です。
私は子供時代を巨人の九連覇と共に過ごしました。
正直あんまりいい印象がない。むしろ長島監督を解任した敵役くらいの認識でした。
やはり現場にいる人の目は違うのだな、と関心。
川上哲治氏は今は完全に引退。今年90歳になられます。
野村さんの次の章は「野村流監督の心得」いわゆる「ID野球」を球界に取り入れた先駆者です。0anomura2.jpg←この人ですよ(笑)。
まず、監督になるには「評論家の経験」が非常に重要だと言う。
必ずしもコーチや二軍監督の経験の必要性はない、とも。
むしろ大切なのは「野球を外から見る」ことが重要。
現場にいると分からないもの、気がつかないことがたくさんある。
試合をバックネット裏から見る、これだけで違う。

その上で、見た試合の勝因や敗因を考え、テレビに向かって話す。
これを数年繰り返したことによって今の野村監督が出来た。
ID野球の一端を
「私が欲しいのは例えばあるピッチャーが何球続けてストレートを投げるか、」
「牽制は何球投げるか」「0-0から2―3までのカウントごとのの配球は」・・・
すさまじく細かい。
同時にキャッチャーの研究も怠らない。サインを出しているのはキャッチャーで
あることが多い。
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う~~ん、面白過ぎて。ということで「間違いだらけの監督選び」は明日。
実名がバンバン出てきて痛快です。

あぁ、監督

野村克也著 角川新書A94 705円(税別)     0akantoku.jpg
あらかじめ申し上げますが、野球をよくご存じない方はつまんないかも^^;。
現在東北楽天イーグルス監督。「ぼやきの野村」といえば分かるかな?
現役時代は 戦後初の三冠王、通産2901安打、657本塁打、1988打点
MVP5回
、偉大な選手であったわけです。しかもキャッチャーと言う重労働の
ポジションで。これはすごい!   0anomura.jpg
で、監督としてもすごい!
優勝請負人として、90年からヤクルトを率いてリーグ優勝4回、日本一3回
阪神の監督を経て、現在は東北楽天イーグルスの名物監督です。

で、この人が本を書いた。
ま、ちょっと面白そうと手に取ったのですが、実に面白い。
監督の器
「組織はリーダーの力量以上には伸びない」持論だそうです。
最低条件は、深い野球知識と理論を持ち、戦略・戦術に優れていること。
その上で、
①「信頼・人望」 野球に限らず。「この人について行こう」と思わせる何か。
②「度量」常に広い視野を持ってチームや選手を見守ること
③「風格」王さんが引退した今、これをもっているのは落合監督くらいだと・・・
④「表現力」自分の持っている理論や知識を上手に選手に伝えること
⑤「決断力」正しい判断と最後は決断力

このすべての条件に近いのは「○×監督」だそうです。自分じゃないよ(笑)。
文末に答えを書きますので推理してください。
もう一つ名捕手が名監督になるわけ
1974年に巨人の9連覇が止まった年から日本シリーズの優勝監督のポジションは
1位 キャッチャー 13回
2位 遊撃手 5回
3位 ピッチャー 5回
4位 一塁手、三塁手 3回
ビリは二塁手と外野手 1回

なんと外野手はポジションが三つもあるのに優勝監督にはならない^^;。
「キャッチャーは監督の分身である」と野村監督は語る。
まともなキャッチャーは、一球一球のサイン、ポジションの指示など
「自分は守っている間は監督なのだ」と言う強烈な思いをもっていなければならない。
ピッチャーは自己中心的なお山の大将で監督には不向き。
だそうです。0aoyama.jpg
さらに人を動かす要因として以下にあげ、その代表的な監督をあげる
①恐怖で動かす  星野仙一(中日) 西本幸雄(近鉄)
②強制して動かす 広岡達朗(西武)
③理解して動かす 森○昌(西武)
④情感で動かす 星野仙一 西本幸雄 鶴岡一人(南海)※この方はもはや歴史です
⑤報酬で動かす 星野仙一
⑥自主的に動かす 王貞治(ソフトバンク)

で、冒頭のクイズですが、この中には入れていません。ここであがった監督名を除いて
考えてください。その監督は野村さんの意見では①~⑥まですべて持って入るそうです。
この話面白過ぎるので、後半は明日に、って、次は月曜日か(笑)。
週末ゆっくり考えてください。
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クラシックも名監督が存在する。同じかな^^;。よろしければ こちら をご覧ください。

神々が教える下々の成功のルール

藤原和博/チームカミシモ著 毎日新聞社 1500円(税別)0ahuji.jpg
非常に面白い本を読みました。
ディレクターの藤原和博さんは、リクルートOBで公立中学で民間初の校長を勤めた(杉並区和田中)。
現在は「大阪府特別顧問」として政策アドバイスに取り組んでいる。

で、この本。面白いです。
外出の往復の電車で読める。0akamishimo.jpg
「神々が教える下々の成功ルール」
実は本編は本当に神々が一人の青年に人生を生きるのにに大切な
必要なコツを付けさせるように次々に課題を与える。
主人公は旅行会社のコンダクター。
希望してついている職ではない。
名門高校、名門大学の工学部を卒業し、めでたく大手電機メーカーに就職する。
自ら「勝ち組み」を標榜する。受験戦争と就職戦線の勝利者である。

初めの数年は技術部門に配属されたが、ある日
「子会社への出向」
しかも技術とは全く関係のないツアー・コンダクター。失意の日々を送っている。

僕は人生の成功法則に乗っ取ってきたのに、なぜ今・・・・・(T_T)0atour.jpg
↑あ、主人公は男性です^^;。
ありがちな勘違いですね(笑)。
大きな失敗をした夜、自棄酒を飲んで、気がついたら神社の境内。
今の自分を元の自分に戻したい一念で、
「へんし~~んっ!」と叫ぶ。
と、突然「神社に机が一つの教室」が出現する。
おせっかいな塾長と「神々」が現れ、主人公に課題を課す。
古代アステカ・旅の神・ヤカテクトリ
一番目「好きを生贄におしっ!」
まずは日常を変えよ。主人公はテレビを見る事をやめる。
そうすると時間がありあまる。変化の始まりである。現状打破の始まりは、
時間作りから。
私だったらさしずめ「ワイン」ですね。これはきつい^^;。
二番目「「負の経験を歓迎おしっ!」
「今の状況をチャンスだと思いなさい。で自ら一番大変なことに飛び込みなさい」
三番目「親殺しは済んだかっ!」この授業から神々の中の神「ゼウス」が担当
物騒なタイトルですね。「命のバトンタッチ」をする前に親のことを知っておくべき。
自分に注がれた愛情の深さに感動する。死んでからでは間に合わない。
四番目「出会いにサプライズを!」
仕事を面白くするのも、そうしないのも自分次第。まずは他人をびっくりさせることから始める。
これは私もそう思います。私は人間関係を作るうえでは「笑わせる」ことが重要だと思う。
五番目「お金を味方にせいっ!」ここから授業は弁天様に
ここで渡されるのが時給メガネ」。これを通して人を見るとその人の時給が見える(笑)。
お金がすべてではないが、世の中に自分が価値ある人間であることが、時給で見える。
六番目「つなげる力を身につけよっ!」講師はエジソンさんに
「一見関係のなさそうな二つのものを組み合わせることで新しいものが生まれる」
七番目「納得解を見つけよっ!」
他人や世間の価値観で自分を作るな!自分が納得できた答え。それが納得解。
以上で講義&実践は終了。
お気づきのようにこの本の主題は
「経験を通して自分の仕事や人生を楽しくするコツ」を身に付けること」である。
この本のユニークなところは
古今東西の「成功原則にについて言及する本を100冊集めて、データベース化」して
7つの成功法則を導いている。(30人の学生による共同作業らしい)

さらに、それぞれのエピソードを本職の「演出家」と「脚本家」がストーリーのある
物語としてまとめあげた。この本自体が7つの成功原則そのもののように思えます。

で、これは何だったのかというと
「大人のための人生の補習塾」 である。
著者のあとがき
「いずれにせよ、この本を体験することで読者の人生の力強い味方になり
「なんか変だなぁ」「さえないなぁ」と言う状況からの目覚めにつながるとうれしい。」

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こんな顔で生きていきたい。ぜひ、体験をお奨めします。

資本主義は嫌いですか

私のブログに書いていただいたコメント
「資本主義は嫌いですか」は面白いよと、
日本経済新聞出版者 竹森俊平著 1800円(税別)
この週末を使って読破しました。ちょっととっつきにくいところがあるが、
読後は「目からうろこ」
そうだったのか(T_T)。二年も前にある会議ではこの日の訪れを認識していた。
サブ・プライムに始まる、今回の「金融危機」。様々な記事やレポートを読んだが、
ここまで経済学を使って、きちんとした整理をされた本ははじめて。
第一部は頻発する「バブル」とその「リレー」を経済学の理論を使って明らか
にしている。バブルそのものは全体経済にしてみれば必ずしも「悪」ではない、
ことを証明している。とっつきのよくない経済理論を高校生にも分かるように
説明している。

個々の金融機関レベルでの金融技術革新(金融工学)の急速な進展が
金融市場全体としてみれば、同一的行動と過度のリスクテイキングを引き起こした、
のが今日である、とする。
第二部が圧巻.。2005年夏に行われた世界の中央銀行幹部による
会議録の解説である。それぞれの議論と質問を通じて、実は今日の
「金融危機」は共通の認識を得ていたことが明らかになる。
サブ・プライムはとっくに予測の範囲内であったのだ(T_T)。
サブ・プライム危機が起きる二年前に、今日の金融政策の主役達は、この次、
「金融危機」が起こるとしたら、それがどのような原因によって起こり、どのような性格の
もので、、どのような展開をたどるかと言うことを、ほぼ完全に予見していた。
特に彼らは、それが「流動性」の危機として発生すること、それゆえ中央銀行にとって
「流動性」の供給が第一の任務になるであろうことを、完全に認識してた。さらに、
(中略)もしかしたら個別の「金融危機」機関に対する流動性供給さえ、危機が深刻に
なることも予見していた(本文より)

それなら早く手を打っていれば、と一悶着付けたくなる。
著者は
「この認識があったからこそ2008年の8月に始まった危機に対してスピーディーな
対応が出来たのだ」と、する。

また、当局者達は「周囲が市場原理(バブル)」に踊っている最中に曲を止めるような
ことは出来なかったのだ(またしても今回も)、と説く。総量規制が日本のバブル崩壊
につながり、そこで懲りたあまりに収縮経済に陥り、結果的に10年にも及ぶ景気後退
に結びついた。それと同じことは出来なかったと言うことである。
(また、警鐘を鳴らしても誰も聞く耳を持たない状態であったのだ)。
「サブ・プライムの危機で明らかになったことは、乏しい自己資本の下で、短期で
借りて、長期の貸し出しにまわすと言う商売をすることこそが、金融危機の原因
だとする、古くから知られた真実である。それもあらゆる金融業態で・・・」(会議
出席者のコメント)
 ←今更言われてもねぇ(T_T)。
さて、根が深く、しかし決して今回はじめてであったと言うものではない今回の
「金融危機」。過去の危機に比べて違うのはスケールだけである。金融工学と
レバレッジのせいで、規模がとてつもなく大きいのである。
読後は軽い疲労感と、今回の現象への理解が多少深まった軽い充実感と
、今後の展開に対するぬぐえない不安感が残った。もしかしたらこの会議も
生存バイアスではないのか?(と、一抹の不安も)^^;
お奨めの一冊です。

4-2-3-1

この題名だけで、何のことかすぐに分かった人。
あなたは熱狂的なサッカーファンであると同時に、冷静に試合を見れるクールなファンです。
4-2-3-1は杉山茂樹著 光文社新書 860円8税別)
GWを利用して読みました。
ちょっと目からうろこ。
著者はヨーロッパのサッカーを中心に多数の試合を観戦し、多くの国の代表監督に
インタビューをしています。この本はその集大成とも呼ぶべき、フォーメーションについて
書かれています。正直、驚きました。サッカーの奥の深さを教えてくれる良書です。
代表監督の仕事
・自分の戦略に合う選手を選抜してくること
・自分の戦略を選手に叩きこむ事
・試合が始まったら交代選手を使って修正・相手を幻惑させること

と、読みました。
あ、サッカーファンでない方のために
たとえば4-2-3-1と言うのはゲームに臨むときの選手のフォーメーションです。
バックスを4人、守備的ミッドフィールダーを二人、攻撃的ミッドフィルダーを三人、フォワードを
1人と言う布陣を意味します。
 で、「4-2-3-1」は現在もっとも流行しているものです。
(イタリア代表で図示します^^;)これが「4-2-3-1」です。
分かりやすいように前回のワールドカップのメンバーにしました^^;

 インザーギ 
 トッティ 
カモラジーネベロッタ
ビルロガットゥーゾ
マルディーニザンブロッタ
カンナバーログロッソ
 ブッフォン 
そう、フォーメーションにも流行があります。
トルシエが用いた3バック。「3-4-1-2」。一見3バックと言うのは攻撃的な布陣に見えますが、
実は守備的。サイドのミッドフィールダーの二人が戻ればあっという間に5バックになります。

一方4バックは、守備に関してはこの4人限定、残りの6人を攻撃にまわすと言う意味では
非常に攻撃的な布陣と言えます。
筆者は過去に起こった「ジャイアントキリング(大番狂わせ)」の試合を振り返ってその結果の
必然性をフォーメーションの立場から解説をします。
もっとも圧巻だったのは日韓ワールドカップ2002で起きた「韓国 対 イタリア戦」の解説。
ヒディング監督率いる韓国は、布陣は「3-3-3-1」。これは変わらなかったのだが、
3人の交代選手を入れる時に、残っている選手をポジションチェンジをさせる事でイタリアを
混乱させたとあります。イタリアの選手は自分のマンマークをする相手が次々に変わる事によって
大混乱に陥いった。韓国は結局GKを除く10のポジションのうち8つのポジションで選手が変わった。

イタリアはマークがずれまくった結果、88分の同点弾、延長11分の決勝弾を許した。
この試合の事は生中継でよく見ていましたので今でもよく覚えています。
でも、その時に思ったのは「韓国に有利な判定」に対する憤慨だけでした。
実は違っていました。もちろんアウエイでの不利はあったにせよ、本質的に彼らは
戦術によって負けていました。
もちろん過去の日本代表の戦い方にも触れているが、これ以上ネタばらしは反則になるので
しません。オカちゃん?かなり心配です(T_T)。
ここまで読んで興味を少しでも持った人は是非、一読をお奨めします。
サッカーも経営もやはり一番大事なのは
リーダー」と「戦術」である事を教えられた一冊でもありました
あ、アマゾンにこんな面白い書評がありました。
以下の質問に多く○がつく方はぜひ一読を。
・4-4-3, 3-5-2などシステムを3列で表現してしまう
・3バックは4バックより攻撃的な布陣だ
・トルシエのフラット3は攻撃的布陣だ
・ボールを前に運びやすいのはサイドよりも中盤だ
・ジーコジャパンの「黄金の中盤」がなぜうまくいかなかったか説明できない
・加茂監督のゾーンプレスがなぜうまくいかなかったか説明できない
・日本代表の決定力不足は、FWの力不足が主な要因だ
・ユーロ2004で優勝したギリシャのサッカーは、守備的だった
・ロナウジーニョなどの強力なアタッカーを抑えるには徹底的なマンマーク
 が有効だ

私はこの本を読んで、このうちの半分は明確に答える事ができるようになりました。

まぐれ

「まぐれ」
ナシーム・タレブ『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』ダイヤモンド社
著者はレバノン生まれで現在、トレーダーであると同時に「不確実性」の研究で教鞭にも立つ。
アマゾンの書評を引用します
投資は運か実力か?
人はどうして、投資で儲かると自分の実力だと思い込み、損をすると運が悪かったと思うのか?
トレーダーとしての20年以上にわたる経験と、数学、行動経済学、脳科学、古典文学、哲学等
への深い知識と鋭い洞察をもとに、金融市場や日常生活において偶然や運が果たしている隠れた役割と、
人間の思考と感情との知られざる関係を鮮やかに描き出す最高の知的読み物!
面白い!
経済学では「株式市場の情報は全て株化に織り込まれているので市場に勝つことは出来ない」。
だとしたら、天才ディーラーが現れるのはなぜか?
タレブは、それはただの「まぐれ」だという。そういう天才投資家をつくるのは簡単だ。
架空のファンドマネジャー1万人をコンピュータの中につくり、最初の年に半分が1万ドルもうけ
半分が1万ドル損をして退出する・・・というシミュレーションを繰り返すと、5年目には313人が
5年連続で合計5万ドルもうける。
でもメディアはこの313人を賞賛し、その投資術がベストセラーになるかも知れない。
こう言う錯覚を「生存バイアス」と呼ぶらしい。負けた9687人の人々が目に入らないため
まぐれ当たりの成功者の結果論がもてはやされることになる。
10年ほど前、「金融工学」を使えば確実にもうかると信じ、ノーベル賞受賞者を
擁したファンド、LTCMは莫大な資金を集めたが、世界的な金融危機で破綻した。
普通の確率論では、この暴落の幅は「標準偏差の10倍」で、数百億年に1回しか起こらないはずだった。
それは市場の出来事が正規分布に従うと仮定しているからだが、実際の相場の動きは正規分布とはほど遠い。 
考えて見れば今回のサブプライムも同じ。「金融工学」上では住宅価格がこれほど下落するとは
全く予測しなかった。その予測に従い、高い格付けをつけ、世界中の金融機関が争って買い。
そして住宅価格は下落に転じた。誰も予想はしなかったけれど必然だったのだ。
筆者は相場のことばかり出なく、むしろ、人生においても同じだよ、
一回しかない人生はサンプル「1」のかけみたいなもの。勝利の方程式なんかないし、
自分が今あるのは様々な偶然(まぐれ)の結果なんだよ、と説く。
思いあたるよね。
だって、僕だってあの「会社」に入らないと言う選択もありえたわけで。もし違う道を選択して
いたとしたら、今のかみさんとも出会っていないわけで。そうすると息子も、家も、職業も・・・
翻訳と言うこともあり、決して読みやすい本ではなく、確率論の素養がない私にとっては
ときに難解な文章も多かった。が、読了感はとてもさわやか。そうか、そう考えればいいのか。
って、あまりに安易?(笑)